リモートワークが可能な職種が増え、場所にとらわれない働き方が身近になった。そこで注目されているのが「ワーケーション」。旅先で観光や自然を楽しみながら仕事を続けるスタイルだ。しかし、慣れない土地での作業には予想外のハードルもつきもの。ここでは、実際にワーケーションを始めるにあたって押さえておきたい準備と心構えを紹介しよう。
ワーケーションに必要な装備
モバイルWi-FiやSIMカード
旅先では宿やカフェのWi-Fiに頼れない場面がある。高速通信が使えるモバイルWi-FiやSIMカードを用意しておくと安心だ。特にオンライン会議が多い場合は、複数回線を持っておくと予備にもなる。
PCやガジェットの保護グッズ
移動が多いと機器が傷ついたり故障しやすい。PCケースや耐衝撃のカバンなど、トラブル予防に少し投資するだけで長く使える。
電源タップやモバイルバッテリー
電源コンセントが少ない施設もあるので、自前の電源タップや大容量のモバイルバッテリーがあると心強い。
旅程とスケジュールのバランス
「旅=自由気まま」と考えがちだが、仕事との両立にはある程度のスケジューリングが欠かせない。例えば午前中に集中して業務を終わらせ、午後から観光に出かけるなど、メリハリをつけるのがおすすめ。長期滞在ならゆるやかに計画を組んでもいいが、締め切りやオンライン打ち合わせの時間はしっかり確保しよう。
滞在先の下調べは入念に
交通手段とアクセス
電車やバスが少ない地域では、バイクや車が移動の要となる。駐車・駐輪場の有無や道路状況を事前にリサーチしておきたい。
生活環境や費用
物価や宿泊費、コワーキングスペースの利用料など、地域によって大きく差がある。思わぬ出費を避けるためにも、ある程度の予算感を調べておくことが重要。
地域のイベントや祭り
地元ならではの行事やコミュニティイベントをうまく活用すると、新たな人脈や刺激が得られる。特に「旅先で人とつながりたい」という人にはおすすめだ。
仕事に集中する工夫
旅を優先すると、仕事が思うように進まないことも。そんなときはタイマーを使ったポモドーロ・テクニックや、タスク管理アプリなどを活用しよう。事前にやるべき仕事を細分化し、1日のノルマを明確にするとモチベーションを維持しやすい。カフェやコワーキングスペースでは、なるべく雑音の少ない席を選ぶなど、自分に合った集中環境を整えるのもコツだ。
柔軟に構えればトラブルも楽しめる
予定通りにいかないのが旅というもの。天気の急変で移動できなくなったり、Wi-Fiの速度が思ったより遅いケースも出てくる。そんなときこそ臨機応変に「じゃあ今日は室内作業をがっつり片付けよう」「明日は早起きして移動しよう」と切り替えられる柔軟さが大切だ。トラブルも含めて「旅の醍醐味」くらいに考えられると、ワーケーションへのストレスはぐっと減る。
次の旅へ踏み出す準備
ワーケーションには、仕事の効率だけでなく新しい土地との出会いや人脈の広がりといったメリットがある。そのためには適切なガジェットや下調べ、そして心の余裕を持って出発することが不可欠だ。事前の準備とスケジュール管理をしっかり行いながら、現地での予想外の出来事も「面白い経験」として受け止められれば、きっとワーケーションがもっと充実した時間に変わる。
さあ、次はどの街へ行こうか。温泉地でリフレッシュしながら作業を進めるもよし、都会のど真ん中で刺激をもらうのもよし。自分の働き方と旅のスタイルを見つめ直しながら、ぜひ新しいワーケーションライフを楽しんでみてほしい。