リモートワークが当たり前になり、自由に拠点を移しながら働けるようになった今、「都市部に住む必要って本当にあるの?」と考える人が増えている。そこで注目を集めるのが、地方で暮らしながら仕事をするスタイル。家賃や生活費を抑えつつ、自然や地域コミュニティに身近に触れられるメリットが魅力だ。ここでは、実際に地方移住や長期滞在を経験した立場から、具体的なメリットと準備のポイントを紹介する。
生活費が安い=心と時間に余裕が生まれる
地方暮らしの代表的なメリットが「家賃をはじめとする生活費が安い」ことだ。都市部だとワンルームでも月数万円は当たり前だが、地方では同じ家賃で2DKや3DKといった広めの物件を借りられることも少なくない。食材も地元産の野菜や魚が安価で手に入り、新鮮な食卓を楽しめる。生活コストが下がる分、仕事をセーブして趣味や家族との時間を増やすなど、心と時間に余裕が持ちやすいのが嬉しいところだ。
コワーキングスペースや自治体支援が充実
最近は自治体が誘致を積極的に行っており、地元企業や民間が協力してコワーキングスペースを運営している地域も多い。月額数千円で使い放題のスペースや、フリードリンク・高速Wi-Fi完備のカフェ形式など、都会に負けない施設が整っているところもある。移住者向けの住宅補助や起業支援を行う自治体も珍しくないので、事前に問い合わせれば思わぬ優遇策に出会えるかもしれない。
地元コミュニティの温かさ
地方では自然と人と人がつながりやすい。小さなコワーキングスペースや地域イベントに顔を出すと、「どこから来たの?」と声をかけられ、あっという間に仲良くなることも。顔見知りが増えると頼れる情報が集まりやすくなり、住まいや日用品の入手先、地元ならではのレジャー情報などが手に入りやすい。そこから仕事の依頼が広がったり、新しいビジネスアイデアが生まれる可能性もある。
自然と一緒に暮らすメリット
山や海、川など、大自然がすぐ近くにあることが多いのも地方の魅力。朝は鳥の声で目覚め、昼休憩に近所を散歩すれば四季の移り変わりを肌で感じられる。都会では味わえないリラックス感が仕事の疲れを癒し、クリエイティブな発想の刺激にもなる。週末は釣りやキャンプ、登山など、新たな趣味を満喫してリフレッシュできるのも大きなポイントだ。
移動手段とインフラを要チェック
とはいえ、地方では公共交通機関が少なかったり、生活圏が分散していることもある。バイクや車で移動する人は、駐車・駐輪スペースやガソリンスタンドの位置などを確認しておきたい。通信インフラも場所によっては速度が遅い場合があるので、事前にコワーキングスペースや自宅のネット環境をリサーチしておくと安心だ。
新しい環境で豊かさを再発見
地方×リモートワークは「過度な競争や家賃に追われない暮らし」を体感できるのが一番の魅力だ。生活費が抑えられる分、自分の時間や大切な人と過ごす時間を増やせるし、大自然や地域コミュニティから得られる刺激は格別。
今の拠点を変えるのは勇気がいるが、環境を変えることで思わぬアイデアや新しい人間関係が広がることも多い。ぜひ地方での長期滞在や移住を検討してみてほしい。リモートワークの柔軟性を活かしながら「本当に好きな場所で働き、暮らす」選択肢を見つけるきっかけになるかもしれない。