リモートワークの普及により、場所を選ばず仕事ができるようになった今、旅をしながら働く“ワーケーションスタイル”が注目を集めている。とはいえ、観光や移動を楽しみつつ仕事もきっちりこなすには、時間の使い方に工夫が必要だ。ここでは、旅先での1日の例を通してスケジュールとタイムマネジメントのコツを紹介していく。
朝早めの集中作業：7:00～9:30
旅先ではつい寝坊してしまいがちだが、混雑や雑音を避けるためにも朝の時間は有効活用したい。宿泊先や近くのカフェで7時頃から2時間ほど集中作業に取り組むのがおすすめ。オンライン会議が入る前に重要なタスクやクリエイティブ作業を片付けておくと、気持ちに余裕が生まれる。
朝の清々しい空気を感じながら、1日の仕事の優先度を確認する“タスク整理タイム”をとるのも良い習慣だ。
小休憩＆ローカル朝食：9:30～10:00
作業を一通り終えたら、地元のカフェや屋台で軽食を楽しむ。長期旅であっても、せっかくならその土地ならではのグルメを味わいたい。短い休憩時間であっても「ご当地の美味しさを発見する」といったワクワク感がモチベーションの維持にも役立つ。
午前中のオンライン会議＆メール対応：10:00～12:00
クライアントとのミーティングや社内会議がある場合は、安定したWi-Fi環境を確保できるコワーキングスペースや宿泊先のラウンジに移動する。公共のフリーWi-Fiは通信が不安定なこともあるので、モバイルWi-Fiを用意しておくと安心。メールやチャットツールでのやり取りもこの時間帯で一気にこなしてしまおう。
ランチ＆観光タイム：12:00～15:00
午後の空き時間を活かして旅先を楽しむのが、ワーケーションの醍醐味。ご当地ランチを味わった後は、徒歩圏内やバイクで行けるスポットへ足を延ばしてみる。山や海が近ければ軽く散策をするだけでもリフレッシュ効果は抜群。移動が多い日は、タスクを中途半端に残さないためにも午前中までにひと区切りつける意識が重要だ。
夕方の集中タイム：15:00～18:00
観光を堪能した後は、もうひと踏ん張りの仕事タイム。午後は頭が回りにくい…と思いがちだが、あえてコワーキングスペースやカフェに移動して環境を変えると意外と集中できることが多い。打ち合わせやクリエイティブ作業は午前中に済ませ、夕方は作業確認や仕上げ、メール返信など“今日のタスクを完了させる”時間に充てるとスムーズだ。
夜の過ごし方：18:00～20:00
仕事を終えたら、なるべく早めにパソコンから離れてリラックス。地元の温泉や居酒屋で一日の疲れを癒やすのも良いし、街のライトアップや夜景スポットを巡るプチ観光もおすすめ。バイクで移動している場合は、早めに宿に戻るか、夜間走行に備えてルートと時間をしっかり確認しておきたい。
タイムマネジメントのポイント
タスクの優先度を日ごと・時間帯ごとに明確化
やるべき仕事を細分化し、いつ終わらせるかを朝の時点でざっくり計画。
移動時間を「休息・頭の整理」に活かす
バイクや車での移動中に次の仕事のアイデアを考えたり、音声学習を取り入れたりするのも効率的。
スケジュールを詰めすぎない
ハプニングや突然の連絡にも対応できるよう、常に1～2時間分は余裕を見ておく。
日々のリズムを作りながら旅を楽しむ
旅先では予想外のトラブルや誘惑がつきもの。天候の急変や移動の遅れでスケジュール通りに進まないこともある。しかし、最初から“マイペースに仕事と観光を両立する”つもりでいれば、多少の誤算も楽しめるはずだ。効率よく仕事をこなしながら新しい土地の空気を味わうのは、ワーケーションならではの醍醐味。
バイクや車、公共交通機関など移動手段はさまざまでも、基本は「朝・昼・夕方の集中時間をうまく確保する」「観光タイムはメリハリをもって楽しむ」というスタイルがベストだろう。自分のペースと旅先の魅力をバランスよく味わいながら、ぜひ理想のスケジュールを見つけてみてほしい。